top of page

【解説】認知度調査とは?

更新日:2025.01.09
心理学者のオフィス

ビジネスにおいて、ブランドや商品の「認知度」は、マーケティング戦略の成功を測る重要な指標のひとつです。しかし、単に「知られている」だけでは不十分です。どのように知られているのか、どの程度の印象を持たれているのか、そして購買意欲にどう結びついているのか。これらの要素を総合的に理解することが、効果的なマーケティング施策の立案につながります。


本コラムでは、認知度調査の概要や分析手法、そして活用することの意義について解説していきます。

ぜひ参考にしてください。

​目次

1.認知度調査の概要
2.認知度調査を行うタイミングの例

3.認知度調査において取り入れたい代表的な項目

4.認知度調査のメリット

5.認知度調査のデメリットと注意点

6.まとめ

1.認知度調査の概要

認知度調査は、特定の商品、サービス、またはブランドが消費者にどの程度知られているかを測定するマーケティングリサーチのひとつです。主な目的は、市場における自社の立ち位置を把握すること、マーケティング活動の効果を測定をすること、今後の戦略立案や改善点を明確にすることです。

2.認知度調査を行うタイミングの例

認知度調査を行う際のタイミングについて、以下の3つが代表的です。

  • 新商品の発売時やリニューアル時 

  • 商品の売上が伸び悩んでいるとき

  • 企業や商品のブランドイメージに関する施策を画策しているとき

以下で、詳しく解説していきます。

2.1.新商品の発売時やリニューアル時

認知度調査は、新商品発売や商品をリニューアルしたタイミングでの実施が効果的です。市場への浸透・認知度合いなどを確認することで、マーケティング上の課題が発見しやすくなります。また、自社製品だけでなく、競合他社の製品と合わせて調査することで、市場でのポジションを確認でき、これにより自社製品の強みや改善点を明確にし、競争力を高めるための戦略を立てることができます。

2.2.商品の売上が芳しくない時

自社商品の売上が伸び悩んでいる場合、対策すべきポイントの特定に認知度調査を活用することができます。認知度調査を行うことで、どこがボトルネックとなっているのかを明らかにすることができ、適切にポイントを絞った施策を打ち出すことができます。

2.3.企業や商品のブランドイメージに関する施策を画策しているとき

企業や商品のブランドイメージに関する施策を画策しているときも、認知度調査の実施が効果的です。認知度調査により、自社のブランド戦略の方向性や目標達成度を表すKPI/KGIの設定などの数値を確認することができます。また、自社ブランドの見え方を顧客目線で把握することで、今後のブランディングなどマーケティング施策立案に活かすことができます。

3.認知度調査において取り入れたい代表的な項目

認知度調査を実施する際に、取り入れるべき代表的な調査項目5つを解説します。これらの項目を組み合わせて調査を行うことで、ブランドや商品の認知状況を多角的に把握することができます。

スクリーンショット 2025-01-09 1.44.40.png

3.1.純粋想起

純粋想起は、「〇〇といえば、何を思い浮かべますか」のような形式で、特定の商品カテゴリー内で思いつく商品名などを自由回答形式で挙げてもらう調査方法です。

例「大阪の名物といえば、何を思い浮かべますか」

3.2.助成想起

助成想起は、ブランド名や商品銘柄などをいくつかあげ、選択肢の中から知っているものを選択してもらう調査方法です。

例「以下の選択肢から、知っているスポーツ飲料水を選択してください」

3.3.認知経路

認知経路は、商品やブランドをどのような経緯で知ったかを調べる調査方法です。

例「どこで、その商品を知りましたか / その商品を知ったきっかけは何ですか」

3.4.商品イメージ

商品イメージは、自社商品の特徴がどのようなイメージで浸透しているかを確認できる調査方法です。

例「〇〇の商品について、どのような印象/イメージがありますか」

3.5.広告やプロモーションとの関わり

広告やプロモーションとの関わりでは、広告やプロモーションがどれだけ認知されているかを調査します。
 
例「あなたはこの広告を見たことがありますか?」

4.認知度調査のメリット

認知度調査を活用するメリットを解説します。認知度調査を活用することで、効果的なマーケティング戦略の立案やブランド価値の向上、競争力の強化につながります。
また、次章の認知度調査を活用するデメリットと合わせて理解しておくと良いでしょう。

4.1.市場における占有率の把握

認知度調査を実施することで、市場における自社プロダクトの占有率が明確になります。これにより、自社商品と競合商品の立ち位置を把握することができるため、この情報をもとにマーケティング戦略を立て、シェア拡大への効果的な戦略を練ることができます。

4.2.マーケティング施策の改善点の特定

商品の売り上げが伸び悩んでいる場合、認知度調査を実施することで問題点とその改善点を把握できます。これにより適切な対策を講じることで、売上の向上が期待できます。

4.3.市場の現状の可視化

認知度調査を通じて、以下のような市場の現状を可視化することができます。また、これまで認識していなかった競合企業の存在に気付くことができ、市場のトレンドを察知し、競争が激化する前に対策を立てることが可能になります。

  • 自社商品の認知度や商品・サービスの価格帯の競合との比較

  • 人気商品・サービスラインナップや価格帯

  • 市場におけるシェアの状況

5.認知度調査のデメリットと注意点

認知度調査を活用するデメリットと注意点を解説します。
デメリットや注意点を踏まえ、適切な調査設計と実施、結果の解釈を行うことが重要です。

5.1.調査結果の偏り

調査手法や調査対象によって結果が左右される可能性があり、調査範囲(市場規模)の設定が不適切であると、調査結果が役に立たなくなる可能性があります。また、調査結果が世間全体の意見を正確に反映しているとは限らないため、注意しましょう。

5.2.定期的な調査実施

認知度調査は、1度きりの実施では不十分です。なぜなら、自社のマーケティング施策や競合他社の展開により、商品やブランドの認知度は時間とともに大きく変化していくからです。定期的に認知度調査を実施して、自社商品やブランドの立ち位置を常に把握しつつ、マーケットの変化を察知することが重要です。

5.3.調査の一貫性

質問内容や選択肢、対象者条件、サンプルサイズ、調査時期を安易に設定、変更すると、過去のデータとの比較が困難になったり、代表性のある結果が得られなくなったりする可能性があります。また、コンセプト数が多すぎると回答者の負担が大きくなり、回答の質が低下する可能性があるので、注意しましょう。

6. まとめ

認知度調査は、企業のマーケティング戦略において重要な役割を果たします。自社の商品やブランドが世間でどれ程知られているか、浸透しているか調査することで、市場での自社の立ち位置を把握し、効果的な戦略立案を可能にします。調査設計や結果の解釈には注意し、適切に実施することで、ブランド価値の向上や競争力の強化に繋げていきましょう。

また、以下メリットとデメリットの表を参考にしてください。

コラム作成用スライド (18).png

また、当社でも認知度調査の実施を承っております。
ご希望の方、ご相談の方は、HP下部よりお気軽にお問い合わせください!

また、次回のコラムもお楽しみください!

​お問い合わせ

​会社概要資料の請求はこちらから

送信ありがとうございました

東京都渋谷区道玄坂1丁目10番8号渋谷道玄坂東急ビル2F−C

bottom of page